2014年6月14日土曜日

代謝序論② 炭素燃料の酸化からATP合成までのエネルギーの流れ

炭素燃料の酸化がATP合成のエネルギー源である

ATPの代謝回転は非常に速い
人の体内のATPの総量は約100g
安静時での24時間のATP消費量は約40kg
→ATPの再生機構が必要(ADPからATPを継続的に再生する)
これに使うエネルギーは炭素燃料の酸化で放出されるエネルギー
(よって炭素が還元されている物質ほど、多くのギブスエネルギーが得られる)

このエネルギーはリン酸基転移ポテンシャルの高い化合物として捕捉される

膜を隔てたイオンの濃度勾配によって電気化学的ポテンシャルが生じる
イオンの濃度勾配は熱力学的に不利な反応と有利な反応を共役させる
酸化的リン酸化 oxidative phosphorylation
炭素燃料の酸化によって生じるプロトンの濃度勾配を利用してATPを合成

食物から3段階でエネルギーを取り出す


1.食物中の高分子が低分子に分解される(消化)
 多糖→グルコース 脂肪→グリセロールと脂肪酸 
 小腸の細胞に吸収され全身へ
2.低分子が代謝において中心となる単純な単位まで分解される
 糖、脂肪酸、グリセロール、いくつかのアミノ酸→アセチルCoA
3.アセチルCoAのアセチル単位が完全に酸化されることによってATP生成
 クエン酸回路と酸化的リン酸化
 燃料分子の酸化の最終的な共通経路
 アセチルCoA→CO2へ酸化




食物からATP合成までのエネルギーの流れ
①炭素燃料の酸化でエネルギー獲得
②リン酸基転移ポテンシャルに変換
 or
 膜を隔てた濃度勾配による電気化学的ポテンシャルに変換
 (ATP合成の90%以上はこっちのエネルギーを利用)
③ATP合成に利用





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